起業アイデアに量は必要ない!事業が順調な起業家の69.5%は5個以下のアイデアで起業!

起業をしたくてアイデアを考えている、
良いアイデアがあったら起業しようと思っている、でも、

・アイデアが全然出てこない

・アイデアが少ししか思い浮かばない 

・良いアイデアが見つからない

こんな悩みを抱えていませんか?

良いアイデアが出てこなくて悩んでいる人は非常に多いです。
そのような人はアイデアをたくさん出そうと考えがちです。

よく「アイデアはたくさん考えないと質の良いアイデアは生まれない」と言うことを聞きますが、起業アイデアに限って言えばたくさん考える必要はありません。
むしろアイデアの数が少ない人の方が起業は成功しやすいということを、実際の起業家100名のアンケートをもとに説明します。

この記事を読めば、
「アイデアはたくさん必要」という考えから脱却して、良いアイデアが出せる本質的な考え方を身に付けられます。
結果、良い起業アイデアが浮かばないという悩みを解消できる一歩になります。

事業が順調な起業家の69.5%は5個以下のアイデアで起業!

一般的に良いアイデアを出すためにはたくさんの量が必要、と言われますが、起業アイデアに量は必要ありません。

もちろん、アイデアをたくさん出して成功している人もいます。
その代表的な人は、ソフトバングの創業者、孫正義さんです。
孫さんは学生時代に事業アイデアを250個考えて、その中から1個を選んで事業を開始しています。孫さんが成功している人だというのは誰も文句ないでしょう。

ほかにもアイデアをたくさん考えて成功している人はいますが、
だからといって、あなたも数をたくさん出す必要はありません。

以下、僕が独自調査した、ベンチャー起業家100名に聞いたアンケート結果をもとにみていきましょう。

1個のアイデアで起業している人が23%、5個以下は66%、11個以上は22%しかいない

下図は100人の起業家が起業前に考えたアイデアの数を示した図です。

1個のアイデアで起業している人は23%、
2〜5個は43%、
6〜10個は12%、
11個以上は22%、です。

5個以下を合計すると66%、3人に2人は5個以下のアイデアで起業していることになります。また、11個以上考えて起業した人は22%、約5人に1人しかいないこともわかります。

アイデアはたくさん考えよう!と一般的に言われているけど、実際はそうでもないことに気付きます。

起業アイデアの数が少ない方が事業が順調に感じている人が多い

続いて、「起業前に考えたアイデアの数」と「業績が順調であるかそうでないか」の関係性を調べた図になります。

1個の起業アイデアで起業して順調だと思っている起業家は25.6%、逆に順調で無いと思っているのは11.1%となっています。

一方で、11個以上の起業アイデアを考えて起業した人で順調だと感じている起業家は17.1%に止まっていますが、順調でないと感じている人は44.4%と大幅に増えています。

つまり、アイデアの数が少ないほど事業が順調で、逆に、多いと事業が順調ではないと感じる結果となったのです。

この結果が世の中の全てを表しているとは言えませんが、少なくともアイデアがたくさんないと良いアイデアは生まれない(事業が順調にはいかない)ということではないのです。

たくさん考えても良いアイデアは出ない3つの理由

なぜ、たくさんのアイデアを考えても良いアイデアが出ないのかというと、

・簡単に思いつくアイデアは、多くの人が思いついている

・自分のやりたいことではないアイデアが増えるだけで使えない 

・出したアイデアを深掘りしないと良いアイデアにはならない

からです。

これらを順番に解説します。

簡単に思いつくアイデアは、多くの人が思いついている

まず、アイデアは世の中のありとあらゆる人が考えていて、誰かが思いついていることが多いです。僕の10000個のアイデアも例外ではありません。

アイデアをたくさん出す、ということは一つひとつのアイデアに時間をかけない、かけられない、ということです。
時間をかけないで発想したアイデアは、他の多くの人も思いつくようなアイデアに留まってしまい、すでに世の中に存在しているか、何かしらの理由で実現できない可能性が高いアイデアになります。

後ほど述べますが、簡単に思いついたアイデアでも問題ありません。
ただ、そのアイデアを時間をかけて深掘りすることが重要で、それができないと良いアイデアにはならないのです。

自分のやりたいことではないアイデアが増えるだけで使えない

アイデアの数を多く出すことにこだわると、自分には合わないアイデア=事業としてやらないアイデアが増えることになります。

自分には合わないアイデアはいくら深掘りをして質をあげたとしても、結局は自分ではやらないので考えること自体が無駄になります。

良いアイデアであれば自分に合わなくてもいいでしょ!と思うかもしれませんが、自分に合わないアイデアで事業化したとしても継続していくことは困難になります。こちらは別の機会に話をしますが、自分に合った質の良いアイデアを見つけるために、たくさんアイデアを考える必要は無いです。

少数のアイデアでも自分に合ったアイデアは見つかります

出したアイデアを深掘りしないと良いアイデアにはならない

アイデアは深掘りしないと質が上がりません。

先ほど、簡単に思いつくアイデアは誰かが思いついてやっている、とお伝えしました。だからと言って諦める必要はありません。むしろ、アイデアを磨くことで良いアイデアにすることができます

アイデアはダイヤの原石みたいなもので、ぱっと見では石ころに見えても磨くことでダイヤモンドになるように、アイデアも思いついた段階では大したアイデアでなくても、深掘りすることで質の良いアイデアにすることができます。

つまり、アイデアを深掘りする時間が必要となるのに、アイデアをたくさん出すことによってその時間が確保できなくなってしまうのです。

結果、質の良いアイデアにレベルアップさせることができなくなるのです。

アイデアの量を追うのではなく、思いついた一つひとつのアイデアを深掘りしよう!

「アイデアはたくさん必要ない、あっても質は生まれない」と考えることが、質の良いアイデアをうみ出すための一歩です。
たくさん考える必要はありません。自分に合うたった一つのアイデアさえ閃めければ良いのです。

アイデアの深掘りのやり方は、別の記事で改めて詳しく解説しますが、一般的な方法は、

1.  自分の考えたアイデアを5つの要素に当てはめる

2.  同じビジネスが有るか無いかを調べる

3.  なければGO、あれば5つの要素のいずれか一つを別のに変える

を順に検討していくことになります。

自分の考えたアイデアを5つの要素に当てはめる

考えたアイデアを以下の5つの要素に当てはめます。

「誰の」:あなたがハッピーにしたい人はどのような人か

「何を」:ハッピーにしたい人が抱えている課題や欲求は何か

「何で」:課題や欲求を解決する手段(商品やサービス)は何か 

「どのように」:解決する手段をどうやって提供するか

「誰から」:お金をもらう人ともらう方法はどうするか

5つの要素を当てはめるときは難しく考える必要はありません。
現段階では考えたアイデアが良いアイデアかどうか(行動に値するアイデアかどうか)を見極めるためで、実際に価値あるアイデアになるためには事業化を進めながらブラッシュアップ(改善)していけば良いからです。

同じビジネス(競合)が有るか無いかを調べる

同じアイデアが無いかを調べます。

調べる方法は、

・ネットのキーワード検索で探す

・周りの人に「〇〇のようなサービスは無いか」を聞く

・同様にSNSで「〇〇のようなサービスを知っている人は教えて」と発信する 

です。

ある程度調べる必要はありますが、隅々まで調べる必要はありません。
時間をかけても無かった場合は、もし世の中に存在していたとしても他の人もあなたと同じように見るけることができないため、見つからない=世の中に存在していない、と同じだからです。

無い→GO!
有る→5つの要素のいずれか一つを別のに変える

調べても見つからなかったら、そのアイデアを事業化させるために動き出しましょう。

もし競合があった場合は、あきらめる・・・必要はありません。
見つかった競合の商品・サービスと自分のアイデアとの違いを探します。
違いが見つかれば別のアイデアになるので、そのアイデアで事業化を検討すれば良いのです。

違いの見つけ方・つくり方は、競合のビジネスと自分のアイデアの5つの軸を見比べて、5つの要素のいずれかを競合とは違うものに変える、です。

たとえば、競合の商品の「誰の」が、20-30代の独身サラリーマンだとしたら、自分のアイデアを「誰の」を60代以上の2人暮らし夫婦に変えたらどうか、と考えます。

他にも、競合のサービスの「どのように」がアナログで提供されていたら、自分の「どのように」をデジタル化させて提供できないか、というように考えれば良いです。

このように、競合が見つかったら、競合との違いを出す(深掘りする)ことで、当初はありきたりなアイデアを自分独自の良いアイデアに磨き上げることができます

最後まで読んでいただきありがとうござます。

ぜひ、アイデアをたくさん出すという発想はやめて、少数のアイデアを深掘りする、を意識してみてください。


また、本ブログでは、ビジネスのアイデアを中心に、失敗しないためのアイデアの考え方やつくり方、事業化について発信していきますので引き続き楽しみにしてもらえると嬉しいです。